カフェに一組の若い男女がいた。
本とノートを広げていて、なにやら勉強をしているようだった。
私は少し離れた席に座った。
しばらくして、ふとその男女を見ると、お互いの顔がかなり近づいていた。女が男の髪に触れた。軽く頭をなでた。
いちゃついている。勉強はどうした。
いや、そっち系の勉強かな?
そういうのは、べんきょう部屋でどうぞ。
などと余計な事を思った。
アイスコーヒーを一気に飲み干したら、体が冷えた。アツアツカップルの近くにいても温かくならないので、外に出た。
他人は他人だ。
自分は自分の道を歩こう。