しかし、この状況をミスドーナツは納得していなかった。
「ミスドという略称で呼ばれるのは、私の方がふさわしいはずだ」
確かにミスドーナツはミスド以外の略称をつけにくい。ミスドーナツの主張は一理ある。
「ミスタードーナツは違う呼び方にしよう。例えばスタドとか」
そう言ったミスドーナツに対し、
「ちょっと待ってくれ。スタドは俺のものだろう」
スタードーナツが声を上げた。
なるほど確かに。
某有名コーヒーショップの略称と似ているという問題はあるが、スタードーナツはスタド以外の略称をつけにくい。
「ミスタードーナツは、そうだな・・・ミスタドってのはどうだ?」
それまで黙っていたミスタードーナツはゆっくりと口を開いた。
「きみたちはマクドナルドという店を知っているかい?」
ミスドーナツとスタードーナツは顔を見合わせた。
何の話だ?と言いたげな2人に対して、ミスタードーナツは話を続けた。
「マクドナルドの商品には、ビッグマック、マックシェイクなどがある」
「つまり、マクドナルドは自身の略称としてマックという呼び方を採用している」
「しかし、マクドという呼び方をする人もいる」
「自分がマックと呼ばれたいとしても、どういう呼び方をするかは相手の自由なので、コントロールできない」
「つまり、どの店をミスドと呼ぶかは、我々が決めることではないのだよ」
そう言うと、ミスタードーナツはその場を去った。
結果、ミスタードーナツの勝ちということになる。
だが、この話は完全に私の妄想なので、ミスドーナツとかスタードーナツという店が存在するのかどうかもわからないし、あまりまともに受け止めないで欲しい。軽く読んで流して欲しい。
よろしくお願いします。