「睡魔と戦う」という言葉がある。眠りたくない時に眠くなった場合、この表現を使う。
しかし、これは人間が勝手に睡魔を敵とみなして戦っているだけである。
眠気は体が発しているサインだ。「疲れているから、眠って回復させた方がいいですよ」というサインだ。そのありがたいお知らせを敵だとみなして戦う。なかなかの暴挙である。
睡魔に逆らわず、眠るのが自然体である。しかし現実には眠ってはいけない状況が存在する。
「仕事の締め切りに間に合わせるため」とか、「明日は大切な試験があるから勉強しないと」などだ。
もう一度言おう。睡魔に逆らわず、眠るのが自然体である。人間の活動は往々にして自然に反している。
現代においての「普通の生活」は「自然な生活」ではないということだ。
日常を普通に生活しているだけで疲れるのは当然だ。不自然なことを毎日繰り返しているのだから。
それでもそうやって生きるしかない。
現代を普通に生きるならば。
逆に言えば、普通をやめればいいわけだ。
覚悟は必要だが、そうする価値はあるかもしれない。