やまない雨
本を読んでいると、いつの間にかぼんやりしている。ふと、ぼんやりしていたことに気づき、読み始めの部分まで戻って読み直す。しかしまたいつの間にかぼんやりしている。また戻る。
無限ループだ。まったく進まない。
疲れているのだろうか。寝よう。
・・・ということを数日繰り返した。
まいった。こんなにも進まないものか。
進みたいのに進めない。空回り。
こんな時に使う励ましの言葉として、「やまない雨はない」というものがある。悪い状況がずっと続くわけではない、というような意味だ。
地球のこれまでの長い歴史において、雨がやまなかったことはない。だからいずれ雨はやむはずだ。なるほど一理ある。過去の経験から未来を予測するわけだ。
だが、今までずっとそうだったからといって、次もそうなると断言はできないのではないか。今日からやまない雨が始まる可能性だってあるのではないか。
などとひねくれたことを考えていても仕方がない。何も解決しない。
まあ、とりあえず寝よう。